「創造的破壊」?DISRUPTION®️とは?

25 October 2021

「創造的破壊」?DISRUPTION®️とは?

TBWA\HAKUHODOは、私たちのことを「Disruption®︎ Company」と紹介しています。
みなさんは”Disruption®︎(ディスラプション)”という言葉を聞いたらどういうことが思い浮かびますか?日常会話ではなかなか登場しない言葉なのであまり馴染みがない方もいらっしゃると思います。

辞書を調べると、破裂・崩壊・分裂状態・混乱などと説明されていて、その語源もそもそも、「粉々に(dis-)」「打ち砕く(rumpere)」というラテン語に由来しているので、「壊す」「破壊する」というイメージが強いかと思います。「Disruption®︎ Company」と言われると「何かを破壊する会社なの?」となってしまうかもしれないですね。

Disruption®︎ーTBWAの考え方

「創造的破壊」?DISRUPTION®️とは?

しかしTBWAにとってDisruption®︎は、1992年に現TBWAワールドワイドの会長Jean-Marie Dru(ジャン・マリー・ドリュー)によって発案されて以来、現在に至るまでTBWAグローバルネットワークのDNAであり、考え方でも、哲学でも、仕事をする上でのコアのメソッドとしても日々使われている概念です。TBWAでのDisruption®︎は、「創造的破壊」を意味していて、世界の慣例や習慣を打ち破るアイディアを生み出すことを言います。今まで当たり前と考えられていたことを続けるだけでは、新しいものは生み出せないという考えが根源にある発想となります。

「今まで通りの考え方では通用しない」ことは、この2年間で全世界が経験してきたコロナ禍で考えるとわかりやすいかもしれません。新型コロナウイルスによって今まで当たり前とされていた働き方、人との集まりや繋がり、行動の自由など、私たちが慣れ親しんでいた過ごし方が全て崩されました。リモートワークからオンライン飲み会、ステイホームまで、生活の全ての面において激変を起こしました。パンデミック以前の生活に完全に戻るのは不可能と言われている中、生活やビジネスの新しい常識「ニューノーマル」を見つけ出すには、TBWAが30年にわたって培ってきたDisruption®︎の考え方がヒントになるかもしれません。

Disruption®︎の3つのステップ

「創造的破壊」?DISRUPTION®️とは?

Disruption®︎は大きく3つのステップから成り立っています。

まずは「Convention(コンベンション)」。多くの人が当たり前と思っていること、固定概念、既存のやり方のことを指していて、新しい発想を止めてしまう壁のような存在です。そして、このコンベンションを壊して実現したいゴール、あるべき理想の姿を「Vision(ビジョン)」と呼びます。破壊すべきコンベンションを現状、目指すべきビジョンを未来とすると、現状から未来に向けて世の中を変えていくためのアイディアが「Disruption®︎(ディスラプション)」です。

よく、ディスラプションと言うと「面白い・過激なアイディア」と思われがちですが、TBWAでのDisruption®︎は、ただの面白いアイディアではなく変化を起こしたい対象(コンベンション)から実現したい将来像(ビジョン)に向かう過程(Path)として考えているため、この3つのステップのことを私たちは「Disruption Path」と呼んでいます。

Disruptionの応用ー「おれたちういるす」

DisruptionメソッドがTBWA\HAKUHODOで実際にどう使われているかを、2020年の冬にリリースした「おれたちういるす」PROJECTの例でご紹介します。

「創造的破壊」?DISRUPTION®️とは?

2020年、新型コロナウイルスの影響で手洗いが必須になりました。さらに、冬はインフルエンザも流行しやすい季節。同時に2つの感染症が拡大する「ツインデミック」が懸念されており、ウイルスから命を守るためには正しい感染防止対策を行う必要がありました。

しかし、子どもは手洗いが大キライ。実際、おれたちういるすPROJECTが調査を実施すると、8割の子どもがきちんと手洗いできていないことが判明しました。情報を認識する際「視覚」に頼っている子どもにとって、目に見えないウイルスを理解するのは困難。子どもがしっかり手を洗わないことは、多くの親にとって大きな課題でした(Convention)。

子どもたちが手洗いの意義を理解し、正しく楽しい手洗いをする未来(Vision)を目指してTBWA\HAKUHODOのチームが始動しました。

「創造的破壊」?DISRUPTION®️とは?

おれたちういるすPROJECTの一環として、ウイルス型の小さな石けん「POCKET SOAP」を開発しました。子どもの「悪者を倒すことへの好奇心」に着目し、6種類のウイルスを目に見える敵に変換したのです。さらに、厚生労働省が推奨する手洗い時間「30秒」で使い切れるサイズ。この石けんは、つまらない手洗いを「30秒でウィルスをやっつける」という楽しいゲームにすることで、手洗いをエンタメに変えました。(Disruption)

子どもが楽しみながら正しい感染防止対策をとる、というビジョンの実現を目指して、このDisruptiveなプロジェクトはまだまだ続いていきます。

毎日のDisruption®︎

既成概念に囚われずに常識をぶち壊し、新しいビジョンを見い出すことは、クリエイティブに限らず、ビジネスの全領域において、そして私たちの毎日の生活にも適用できる考え方です。少しでも違和感を覚えた課題があったら、「なぜそうじゃないといけないのか?」と疑問を持ち始めるのがDisruption®︎の第一歩です。目指す姿、新しい成長を想像して、ゴールにたどり着くためのアイディアを考えてみること。そこから世の中を変え、ニューノーマルを作っていくDisruption®︎が始まります。
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STORIESではこれからもTBWA\HAKUHODOが世界中で巻き起こすDisruption®︎を紹介していきます!次回もお楽しみに!

広報チーム (koho@tbwahakuhodo.co.jp)