世界水の日に合わせて、「TRUE BLUE TEXTILE」プロジェクトを開始

13 March 2024

~繊維・アパレル業界における水質汚染などの社会問題に意識を向ける~


TBWA\HAKUHODOと、京セラは、全世界の繊維・アパレル業界が直面する水質汚染に関する課題の意識啓発を目的に、共同で企画・制作した「TRUE BLUE TEXTILE(トゥルー・ブルー・テキスタイル)」プロジェクトを、3月22日(金)の「世界水の日(World Water Day)」に合わせて開始します。


これまで、繊維・アパレル業界では生地を染める際に、スチームや洗浄などの工程で大量の水を使用しており、その排水による水質汚染が世界的な問題となっています。加えて、在庫過多による大量廃棄も地球環境への悪影響を及ぼすことから、早急な対応が求められています。京セラが保有する高速・高画質印刷を実現するインクジェット技術とインク・機器開発技術により、新たに開発したプリンター「FOREARTH」(フォレアス)は、生地に模様を印刷する際に、水の使用量を極限まで削減することができます。


繊維・アパレル業界における社会課題を広く知ってもらい、考えてもらうきっかけ創りを目的に、TBWA\HAKUHODOと京セラは共同「TRUE BLUE TEXTILE」プロジェクトの企画・制作にいたりました。本プロジェクトは、“水をまもるために、まとう”をコンセプトに、ファッションを身に着けることで課題の意識啓発を目指し、このたび、日本で最も美しい水質を誇る高知県・仁淀川の水を用いた水面の柄を、水の使用量削減を可能にした「FOREARTH」でプリントした生地「TRUE BLUE TEXTILE」を制作しました。


TBWA\HAKUHODOは、今後も従来の先入観や慣習にとらわれず、社会課題解決の一助となるべく、創造的なアイデアやイノベーションを生み出すクリエイティブカンパニーとして、ブランドをさらなる成長へサポートしてまいります。
さらに、日本のアパレル業界を牽引する森永邦彦氏が手掛けるアパレルブランド「アンリアレイジ」や、森永氏の母校でもあり、数々のデザイナーを世に送り出してきたバンタンデザイン研究所に本プロジェクトの趣旨に賛同いただき、合計5着のドレスを制作いただきました。
※「FOREARTH」は、京セラ株式会社の日本またはその他の国における登録商標または商標です。

コンセプトサイトはこちら


■「TRUE BLUE TEXTILE」コンセプトムービー
「もしも美しい服をまとうだけで、美しい水をまもれるとしたら?」という問いを通じて、繊維・アパレル業界の社会問題を知り、未来を考えていただくための動画となっています。
動画リンクはこちら


■「TRUE BLUE TEXTILE」について
「TRUE BLUE TEXTILE」は、「FOREARTH」を活用し、これまで国土交通省実施の全国一級河川の水質調査において10年間で8回*2、水質ランキング日本一に選出されている高知県・仁淀川の水面をプリントしたテキスタイルです。美しい服を着ながら、美しい水を守ることを両立し、このテキスタイルをまとうことで未来の環境を守っていく意思表示をしていただくことができます。
*2 国土交通省発表 全国一級河川の水質現況 (2012〜2016年、2018年〜2020年)
2020年データ https://www.mlit.go.jp/river/toukei_chousa/kankyo/kankyou/suisitu/pdf/r2_suisitu/pnf.pdf


<高知県・仁淀川について>
高知県のほぼ中央を流れる全長124㎞の仁淀川(によどがわ)は、国土交通省の全国一級河川の水質調査によると10年間で8回、全国の水質ランキングで日本一に輝くほど、美しく清らかな水質が特長です。ターコイズブルーにもエメラルドグリーンにも見える輝きを放つことから、その神秘的な色彩は「仁淀ブルー」と呼ばれています。長年、地域の生活を支え、川と人が共生する仁淀川の景色は、後世に残したい景色そのものです。


■TBWA\HAKUHODO Art Director 河野 吉博 コメント
現代の私たちは、社会課題を後世に引き継がず、むしろ持続可能な未来を築く使命を背負っています。その想いから生まれた「TRUE BLUE TEXTILE」は、美しい水を未来の子どもたちに受け継ぎたいという願いを形にしました。そこで、日本で最も美しいとされる高知県の仁淀川の水の景色を布に閉じ込め、水の透明度や光の反射など、瞬間の美しさと変化の儚さを表現しました。この繊細な美しさが、水の尊さを一層際立たせ、私たちの思いを伝えることができると確信したからです。さらに、このテキスタイルを用いて、アンリアレイジの森永氏とバンタンデザイン研究所の次世代デザイナーたちが、水への想いを込めた新しい衣服の可能性を探求しました。水の使用量を限りなくゼロまで削減し、鮮やかな色彩と美しい風合いを可能にした京セラの「FOREARTH」は、人間と地球との共生を実現します。今や、地球環境を守りながらも美しい服を作ることは可能なのです。「TRUE BLUE TEXTILE」プロジェクトを通じて、水や環境に対する関心を高め、意識を変えるきっかけとなることを願っています。


■スタッフリスト
Chief Creative Officer 細田 高広
Senior Creative Director 荒井 信洋
Senior Copywriter 戸澤 麻里子
Art Director 河野 吉博
Activation Planner 渡辺 光
PR Planner 橋本 恭輔
Senior Contents Producer 工藤 泰介
Senior Producer 伊藤 渉
Producer 佐々木 駿
Strategic Planner 吉川 醇
Strategic Planner 二茅 理穂子
Group Account Director 松尾 淳史
Account Director 安田 祐介
Account Executive 鈴木 啓介


■森永邦彦氏について
ANREALAGEデザイナー。1980年東京都国立市生まれ。2003年早稲田大学社会科学部卒、大学時代からバンタンデザイン研究所に通い、卒業と同時に「ANREALAGE」(アンリアレイジ)を設立。継ぎはぎの手縫いの服作りから始まり、今までにないファッションを生み出そうと最先端のテクノロジーを取り入れ、光の反射する素材使いや球体・立方体などの近未来的デザインを手掛ける。日常と非日常をテーマにさまざまな異分野とのコラボレーションを行い、国内外の美術館での展覧会にも多数参加。
ANREALAGE:
https://www.anrealage.com/


■バンタンデザイン研究所
プロの現場による実践スクール事業を行い、「世界で一番、社会に近いスクールを創る」をビジョンとする株式会社バンタンが運営する「バンタンデザイン研究所」は、1965年にスタートした、ファッション・ヘアメーク・デザイン・映像・フォト・プロスケーターなどの分野に特化した人材を育成するクリエーティブ総合専門スクール(東京校・大阪校・名古屋校)。「世界が、わたしのファンになる。」をコンセプトに、現役プロのクリエイターを講師に迎え、業界と連携した実践教育で即戦力となる人材を育成する。
バンタンデザイン研究所:
http://www.vantan.com/