共創ビジネスから社会・企業の課題を解決

19 April 2024

〜未来のまちづくりを学ぶ「なかの電動化スクール」を皮切りに、共創ビジネスの具現化を日本全国で展開〜

 

TBWA\HAKUHODOは、2023年に始動したオープンイノベーションプロジェクト「Open Disruption®」を通じ、社会や企業の課題を共に解決する共創ビジネスを推進してきました。その一環として具現化したプロジェクト「なかの電動化スクール」が3月にローンチしたことを皮切りに、今後も共創ビジネスをより加速すべく、日本全国で展開していきます。

 

TBWA\HAKUHODOは、同社の哲学でもあり、クリエイティブプロセスのメソッドである「DISRUPTION®」を、社外へオープンにすることで、企業や団体と共に社会や企業の課題を解決することを目指した「Open Disruption®」を2023年3月に始動しました。その後、数十社・団体との共創の機会が生まれ、社会に意味ある変化をつくるための実装に取り組んできました。
これまでTBWA\HAKUHODOが提供するクリエイティビティは、顧客であるクライアントの課題解決を行うことにその力を発揮してきました。しかし昨今、社会や企業を取り巻く課題は複雑化しており、求められるクリエイティビティをはじめ、解決そのもののアプローチから疑いを持ち、正しい問いを持つことが求められています。

 

そうした中、3月にローンチした「なかの電動化スクール」は、日産自動車株式会社および株式会社タミヤとTBWA\HAKUHODOが共に問いを作ることから協業し、学校法人新渡戸文化学園の協力を得て、その解決の一つとして生まれた取り組みです。今回の取り組みに関し、4者は下記のように述べています。

 

【TBWA\HAKUHODO 田貝 雅和コメント】
今回の取り組みは、“どうすればEVの普及がもっと進むだろうか”という問いに、日産社と向き合うところから始まりました。国が掲げる2050年までのゼロカーボンを達成するために必要なEVの普及は、いまの大人だけでは実現が難しい。そこで、未来のドライバーである子どもたちとこの問題に取り組むことにしました。しかし、EVを導入しないといけないものという大人発想の“べき論”で子どもたちに伝えるのではなく、むしろ大人たちの我々が気づいていない可能性をのびのびと探求してもらいたい。そこで、放課後でも夢中になれるミニ四駆を教材にして、EVが普及した未来のまちを考える授業をタミヤ様、新渡戸文化学園様と開発し、中野区にもご協力いただいて実現することができました。それぞれが持つ強みを共創的に活かし合うことで、子どもが自分ごととしてEVを活かしたまちづくりを考える今回の取り組みを実現することができました。

 

【日産自動車株式会社 有嶋 祥太朗氏コメント】
EVが今よりずっと当たり前になる、未来の主役になる子どもたちに、「EVのことを知ってもらいたい。」「EVでより豊かになる生活を感じてもらいたい。」そんな想いをきっかけにこのプロジェクトは動き出しました。 TBWA\HAKUHODO社との対話を重ねてたどり着いたのが、タミヤ様のミニ四駆を用いたEV(特製ミニ四駆)による、まちづくりの特別授業「なかの電動化スクール」です。 授業当日は、「電気を運べる」といったEVの特徴を踏まえた様々なアイデアが子どもたちから飛び出し、EVがあたりまえに活躍する世界がミニチュアの中に完成しました。 TBWA\HAKUHODO社、タミヤ様、新渡戸文化学園様と共に創り上げ、そして中野区にもご協力を頂き、今後ますます拡がっていくEVのある生活を、未来のドライバーに体験頂けたと考えています。

 

【株式会社タミヤ 満園 紀尚氏コメント】
今回日産自動車様、TBWA\HAKUHODO様とそれぞれの長所を発揮しつつさらにプラスの価値を生み出せました。これは明確なビジョンを持ってプロジェクト進行を行い、単体で成し得なかった結果だと感じました。 そのため「ミニ四駆を作る工程」を組み入れられた事はタミヤにとって非常に重要な事だったと考えます。 幼少期にミニ四駆や模型製作体験があるという各業界技術者の方の話をいただくこともあり、やはり原体験がその後に少なからず影響していると考えられるからです。ただ、タミヤがある静岡市の小学生のうち約70パーセントが模型やミニ四駆を作った事がないというアンケート結果もあり、今回の取り組みを通じ、これまでタミヤだけでは成し得なかったさらに多くの教育現場へのアプローチの必要性をさらに強く感じております。

 

【学校法人新渡戸文化学園 新渡戸文化小学校 栢之間 倫太郎氏コメント】
私たちは学校こそ「未来をつくる場所」だと考えています。何かを教えたり、既成の概念を伝えたりすることももちろん大切ですが、それ以上に「これからどんな世界をつくろうか?」「私たちは何ができるだろうか?」と問いかける教育が必要だと信じています。その点において、今回の中野電動化スクールはとても有意義でした。まずは関わる企業と学校が協働的に学びをつくりあげたこと。一方的な出前授業なども多い中、全てのステークホルダーが対等に対話して授業をつくりあげたプロセス自体にとても価値を感じました。そして完成した授業自体が、子どもたちの主体性や発想力を掻き立てるような「未来をつくる」内容であったこと。きっと子どもたちは何かを学んだという手応え以上に「自分も何かできるかもしれない」という感覚を掴んでくれたと思います。このような取り組みが様々な教育現場で展開されれば、きっと学校という場所は次のステージに向かえると思います。社会のハブとしての、未来の実験場としての学校を具現化するような、素晴らしいプロジェクトでした。

 

TBWA\HAKUHODOは、次回は2024年5月に京都で実施するイベントを皮切りに、今後は地方での共創案件にも着手していきます。

 

■「なかの電動化スクール」概要
・実施施策名:なかの電動化スクール
・実施日時:3月11日(月)および12日(火)
・実施場所:新渡戸文化小学校(〒164-8638 東京都中野区本町6-38-1)
・登壇者:日産自動車株式会社、株式会社タミヤ、新渡戸文化学園
・参加者:新渡戸文化小学校4年生 51名
・ゲスト:中野区 酒井直人区長
・イベント内容:
2日間にわたって実施した授業の1日目は、日産自動車とタミヤによる講義とミニ四駆づくりを実施。
電気で動き・電気を溜めて日常でも災害時にも役立つEVの仕組みについて学んだのち、小さなEVであるミニ四駆をひとり1台つくり、今回の授業のために特別開発した「手回し発電型の特製ミニ四駆キット」で自分で充電したミニ四駆を走らせました。
2日目は、体育館の「ミニチュア中野」でアイデアを発想する授業を実施。
「EVで、人々やまちの幸せをつくろう」という問いかけのもと、「安心なまち」や「楽しいまち」をミニ四駆を使って形にすることで「オンライン公園」や「未来のゲームセンター」など児童による独創的なまちづくりのアイデアが形になりました。

 

■「なかの電動化スクール」プロジェクトメンバー
□日産自動車:事業開発・授業講師
寺西 章
鳥居 あす香
有嶋 祥太朗
監修:わくわくエコスクール

 

□タミヤ:特製ミニ四駆キット開発協力・授業講師
大畑 彰広
満園 紀尚
植田 紘揮
高戸 聡志

 

□新渡戸文化学園:授業企画協力・授業講師
平岩 国秦
栢之間 倫太郎
山内 佑輔
鈴木 登司男
中ノ瀬 千尋

 

□TBWA\HAKUHODO:事業開発・授業企画・制作
Senior Creative Director 髙橋 律仁
Creative Director / PR Director 金井 聡
Art Director 秀島 康修
Event Director 西岡 稔朗
Event Supervisor 樽本 太郎
Event Producer 早瀬 鈴絵(フロンティアインターナショナル)
PR Planner 園部 夏織(KMC)
PR Planner 大塚 貴裕(KMC)
PR Planner 金崎 諒(KMC)
Account Manager  藤井 拓真
Account Director 上野 忠臣
Account Supervisor 斉藤 玲子
Disruption Strategist 田貝 雅和